東京大学教授の大金持ちになる方法

読書

2年前くらいから、平日はリベ大をチェックしている。
両学長が出ているあのチャンネルだ。お金の話から
経済、投資などさまざまな金融関係のことを学ぶことができる。
(アイコンがマッチョのライオンで個人的に好き)

そのなかで、過去の偉人の話で、戦前の東京大学教授で
大金持ちになった、本多静六の話がでてくる。
そして、彼の著書、私の財産告白 (実業之日本社文庫)が紹介されている。 
本多静六の生い立ちや、どうやってお金を増やしたかという話だ。

両学長の中で繰り返し強調されている、「お金を貯める力」話で、
本多静六が提唱している4分の1天引き法が紹介されている。
(月収の4分の1を貯金に。またボーナスなどの臨時収入を貯金し種銭を作る。
ある程度たまったら、投資に回しそのお金を大きくしていく考え方)
当初は、給料日前はごま塩ご飯で、貧しい生活だったものの、のちに投資を回して
その利子で十分生活できるようになった。というものだ。

本多静六は著作を何冊も出しており、どれも示唆に富む話なので一時期
買い求めていたのだが、生涯で300冊以上だしており、戦前から戦後に
かけての発刊だったのですべてはのこっていない。

しかし先週本屋にはいったら、「本多静六 若者よ、人生に投資せよ」とう新刊が
でていたので、おもわずジャケ買いしてしまった。てっきり、本多著作の
復刻版かなとおもって喜んで買ったのだ。

買って気づいたが、書いたのは本多ではなく、「北 康利」さんが書いた著書だった。
しまった、とおもった。本多著だとおもったのに、お金もったいなかったな。
とか思いながら、読んでみた。
読んでいるうちに気付いたのだ。文章が平坦で、わかりやすいと。
注釈なども欄外にあるのではなく、なるべく本文のなかに説明も含めて納めている。
そして何より、彼の過去の著作や、当時の時代を生きた人たちの書籍をもとに
本多静六が目の前にありありとよみがえるのだ。
当時の時代の渋沢栄一とのはなしなどおもしろい。

今日の明治神宮は「本多静六」が作ったものだが。現在ではうっそうと木がはえ
昔からあるようだが実際のところ、明治までは、武家屋敷や近くに鉄道がならんだりと
まったく森でなかった。明治帝崩御にあたり、廟(お墓)を作る話から、明治帝を祭る
神社を作る話になり、そこでのひと悶着など手に汗握る展開である。
詳細は、本書に譲るが、そこには「本多静六」と「渋沢栄一」のバトルがあった。
最終的には本多案を採用し今の明治神宮がある。

そのような内容が、ありありと学ぶことができる。
本多の生き方は、ドラマチックだ。
貧乏の出身だった彼は、貧乏を言い訳にせず、勉学に励み、努力に努力を重ね、
東京大学に入学。しかし貧乏学生には変わらない。
その後、婿養子に入る前提に、ドイツ留学を果たすなど幸運の人でもある。
しかし、本多はあくまでも努力を貫く、現在の人たちからは離れたマインドをもっていたのだ。

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